去る12月23日に決定した2023年度予算案のうち，国土交通省海事局は84億1,000万円（前年比96パーセント）を計上した。主な項目は「安定的な海上輸送の確保に向けた我が国海事産業の競争力強化」に73億1,500万円（前年比0.6パーセント減）。内訳は「海事分野のカーボンニュートラル推進」に9,100万円（同25パーセント増。うち新規の「ゼロエミッション燃料のバンカリングガイドラインの策定に向けた調査」に2,000万円），「海事産業強化法の施行による国際競争力強化・生産性向上」に４億3,500万円（同36パーセント減），「海事人材の確保・育成」に67億8,900万円などとなっている。なお22年度補正予算で，知床半島沖観光船沈没事故に対応した「小型旅客船などの安全対策」に35億5,500万円を，「内航カーボンニュートラルの実現に向けた環境整備」（カーボンニュートラル推進）に4,000万円，「船舶関連機器のサプライチェーン強靱化事業」（国際競争力強化・生産性向上）に63億600万円が計上されている。