●IHI原動機で燃費データ不正

 IHIは4月24日,エンジン製造のIHI原動機による舶用エンジンの燃費試験データの改竄を公表した。新潟内燃機工場および太田工場の2工場で行なわれたもので,2月下旬に社員の申告により発覚した。確認できる2003年以降出荷の舶用エンジン4,881基(国内1,938基,海外2,943基)のうち,58機種4,215基(国内1,594基,海外2,621基)でデータを改竄していた。このうち仕様値を満たさないのは2,046基(国内796基,海外1,250基),仕様値は満たすが過去の納入品との数値乖離を考慮して書き換えたのは2,169基(国内798基,海外1,371基)だった。対象品は仕様値(メーカー保証の燃料消費率)を満たさないことから,今後補償などが発生する見込み。なお同社によれば3月6日以降の出荷製品は是正されているという。国土交通省は対応が確認されるまで同社への関連証書の交付を見合わせ,2024年5月末までに判明・措置した事項報告を指示した。IHIグループでは外部有識者による特別調査委員会を設置し,原因究明や再発防止策の策定などを進める。

                            (IHI原動機)