■中国海軍艦艇がわが国近海に出現

 5月13日〜6月2日,以下の中国艦艇が日本近海に出現した。

 ▷5月13日午後4時頃,海上自衛隊は宮古島(沖縄県)の東約90キロを北進する旅洋Luyang III型ミサイル駆逐艦烏魯木齊Urumqi,江凱Jiangkai II型フリゲイト臨沂Linyi,福池Fuchi型補給艦東平湖Dongpinghuの3隻を確認した。これらに対し海上自衛隊は第46掃海隊(沖縄)所属の“ししじま”および第5航空群(那覇)所属のP-3C哨戒機により,警戒監視・情報収集を行なった。その後,3隻は沖縄本島と宮古島との間の海域を北進し,東シナ海へ向けて航行したことが確認されている。なお,これらの艦艇は昨年9月14日に沖縄本島と宮古島との間の海域を南東進したものと同一である。

 ▷6月2日午前10時頃,海上自衛隊は魚釣島(沖縄県)の北西約80キロを南進する旅洋Luyang II型ミサイル駆逐艦鄭州Zhengzhou確認した。また同日正午頃,魚釣島の北西約80キロを南進する江凱Jiangkai II型フリゲイト黄岡Huanggangを確認した。これらに対し,海上自衛隊は第11護衛隊(横須賀)所属の“やまぎり”および第1航空群(鹿屋)所属のP-1哨戒機により,警戒監視・情報収集を行なった。その後,これらが魚釣島の西約70キロを南進し,与那国島(沖縄県)と台湾の間の海域を南進したこと,さらに6日午後9時頃,沖縄本島と宮古島との間の海域を北進し,東シナ海へ向けて航行したことが確認されている。

 ▷6月9日午前7時頃,海上自衛隊は,奄美大島(鹿児島県)の東約90キロを北西進する江凱Jiangkai II型フリゲイト巴彦淖爾Bayannurおよび福池Fuchi型補給艦巣湖Chaohuを確認した。また,同日午前9時頃,奄美大島の東約100キロを北西進する江凱Jiangkai II型フリゲイト湘潭Xiangtanおよび旅洋Luyang III型ミサイル駆逐艦太原Taiyuanを確認した。これらに対し,海上自衛隊は第8護衛隊(佐世保)所属の“すずつき”“きりさめ”,第1海上補給隊所属の“ましゅう”(舞鶴)および第5航空群(那覇)所属のP-3Cにより,警戒監視・情報収集を行なった。その後,4隻は奄美大島と横当島(鹿児島県)の間の海域を南西進し,東シナ海へ向けて航行したことが確認されている。