■運輸安全委が「そうりゅう」事故報告書を公表
去る8月,国土交通省の外局である運輸安全委員会は,令和3年2月8日に発生した潜水艦“そうりゅう”と香港船籍の貨物船オーシャン・アルテミスOcean Artemis(51,208総トン)の衝突事故についての報告書を公表した。
この事故は,当時,高知県足摺岬沖の太平洋上を航行中のオーシャン・アルテミスの船底に,浮上中の“そうりゅう”のセイルが接触したもので,報告書は事故の原因を“そうりゅう”がソナーで探知した船舶までの距離を露頂に支障ないと誤って判断し,かつ艦内での報告が適切に行なわれなかったためとしている。
さらに事故の再発防止策および意見として,①露頂作業時の安全確保,②報告要領等の改定の検討,③ソナー監視の強化,④事故発生時の迅速な通報,⑤継続的な教育訓練が折り込まれた。