■FFMの輸出に向けて官民協力へ
オーストラリアは,2034年までに全艦の退役が見込まれるアンザックAnzac級を代替する次期フリゲイトの候補として,ドイツのMEKO A200型,日本の“もがみ”型護衛艦能力向上型(06FFM),スペインのAlfa3000,韓国のテグDaegu級バッチ2/バッチ3型のそれぞれをベースとする案を比較検討してきたが,11月25日, これらを06FFMを含む2案にまで絞り込んだと公表した。
これを受け日本政府は,27日の国家安全保障会議で, 06FFMのオーストラリアへの装備移転(共同開発・生産)が,三原則上認められることを改めて確認し,翌日,内閣官房,外務省,防衛省,経済産業省から同時に公表した。
オーストラリアは,次期フリゲイトを2030年頃までに, 100億豪ドル(約9,800億円)規模で導入するとされ,06FFMのほか,ドイツのMEKO A200型ベース案が候補に残され,2025年の5月頃に最終決定が見込まれる。新聞報道などによると,今後,日本政府はオーストラリアへの06FFMの輸出に向け,06FFMの建造社である三菱重工など,関連企業との官民合同委員会を設置する方針とされる。