●「ウインドチャレンジャー」搭載石炭船建造開始へ

 商船三井は去る12月10日,東北電力と硬翼帆式風力推進装置(ウインドチャレンジャー)搭載の石炭専用船による輸送契約を締結したと発表,2022年の運航開始に向け大島造船所で世界初の「帆」の搭載船を建造する。この装置は産学共同研究プロジェクト「ウインドチャレンジャー計画」(東京大学主宰。2009年開始)を2018年1月から商船三井と大島造船所が引き継ぎ,2019年10月に設計基本承認を取得したもので,伸縮可能な帆(硬翼帆)による風力推進装置。99,000重量トン,全長約235メートル,幅約43メートルの新船にウインドチャレンジャーを装備し,航行用燃料を削減して環境負荷低減と経済性向上を図る。温室効果ガス削減効果は従来船比で日本~豪州で約5パーセント,日本~北米西岸で約8パーセントを見込んでいる。

                        (商船三井)