●世界初のEVタンカー「あさひ」進水

 丸亀市の興亜産業で12月22日,大容量リチウム・イオン電池によるバッテリー電気推進タンカー“あさひ”が進水した。内航タンカー大手旭タンカーが2020年10月に2隻発注したうちの1番船で,499総トン,全長62.0メートル,幅10.3メートル,深さ4.7メートル,タンク容量1,280立方メートル。川崎重工製バッテリー・システム(容量3,480kWh)を搭載し,アジマス・スラスター(300kW)2基を備え,速力は約10ノットである。来たる3月下旬に引き渡され,東京湾でバンカリング(舶用燃料供給)に従事する。続く2番船は小松島市の井村造船で建造,2023年3月竣工の予定。商船三井,エクセノヤマミズなどが出資するe5ラボの企画になり,CO2,NOx,SOx,煤煙のゼロエミッション化による環境負荷低減と,騒音・振動の抑制による乗員の労働環境改善を図る。商船として日本初,油タンカーとしては世界初のEV船になる。

                            (興亜産業)