●丸紅が撒積船に風力推進装置を装備へ
丸紅は去る11月,シンガポールの撒積船保有管理子会社MMSLを通じ,スペインのバウンド4ブルー(B4B)社と,撒積船向け風力推進装置搭載プロジェクトの協業契約を締結した。M MSLのパナマックス型撒積船クリムゾン・キングダムCrimson Kingdom(84,000重量トン型)に,B4B社製風力推進装置「eセイル」(高さ26メートル)を4基搭載しGHG排出を削減するもの。この帆はサクション・セイル(吸引帆)と呼ばれる鋼製楕円形水平断面の帆で,吸引スリットを設けて空気吸込み効果により気流の密着度を高め,高揚力を生み出す仕組み。自動制御機能により風向きに応じて角度調整でき,最小限の消費電力で従来セイルの6~7倍の揚力を生成するという。2023~24年に搭載し,丸紅が共同運営するノルウェー船社が運航に当たる。気象条件によるが最大15~20パーセントのGHG削減効果を見込んでいる。パナマックス型撒積船へのサクション・セイル搭載は世界初と見られる。
(丸紅)