●川崎汽船のLNG燃料自動車専用船(PCC)「センチュリー・ハイウェイ・グリーン」竣工

 去る3月12日,今治造船グループの多度津造船で川崎汽船のLNG燃料PCC(Pure Car Carrier)センチュリー・ハイウェイ・グリーンCentury Highway Greenが竣工した。二元燃料の主機と補機(発電機,ボイラー)を採用し,LNG燃料使用時は従来船比でCO2排出25~30パーセント,SOx排出ほぼ100パーセント,LNGと排ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)システムによりNOx排出80~90パーセント削減を見込んでいる。さらに船内Wi-Fiの拡充,船内カメラの設置,二元燃料補機の異常診断システムなどデジタル技術を導入し,安全性や効率性の向上を図った。なお本船はLNG燃料船の普及のため,教育訓練船仕様で建造されており,搭載人員をふやしている。73,515総トン,16,844重量トン,全長199.98メートル,幅37.2メートル,深さ36.51メートル,計画吃水9.118メートル,主機三井MAN B&W 8S50ME-C9.6-GI-EGRBP型二元燃料ディーゼル1基,1軸,出力12,754馬力(9,380キロワット),車両搭載数7,080台(基準車換算),LNG燃料タンク容量2,439立方メートル,最大搭載人員50名,船籍日本(速力は非公表)。

                          (川崎汽船)