●巡視船「えちご」事故調査委の調査結果を公表
6月21日,海上保安庁は,巡視船“えちご”(PLH-08,第9管区新潟海上保安部所属)の座礁事故に関し,事故調査委員会による調査結果を公表した。
本船は今年1月18日,新潟県柏崎市椎谷鼻沖で座礁したが,この報告書によると,その原因は以下のとおり。
①椎谷鼻灯台確認のため陸岸に接近した際,事故時の操船指揮者の航海長が,海図による水深の確認や航行中の自船の位置を確認するなどの基本的な事項を怠り,灯台から700メートルの浅瀬に乗り揚げたこと。
②航海長が操船担当の航海士補との情報共有を怠ったこと。
③船長が航海長に対する管理監督が不十分であったこと。
以上が挙げられており,これに対する再発防止策として,安全運航マニュアル活用状況の船長による点検,夜間航海などを想定した当直訓練,危険を伴う業務についての船長への報告基準の明確化,などを実施するという。
なお,今年2月からジャパン マリンユナイテッド舞鶴事業所で修理を行なっている“えちご”の修理は,約1年を要する見込みである。