●日本初の水素/BDFハイブリッド旅客船「HANARIA」命名進水
水素とバイオ・ディーゼル燃料(BDF)を使用する電気推進旅客船が,去る9月13日,建造所の本瓦造船(福山市鞆)でHanaria(ハナリア)と命名され進水した。約248総トン,全長約33メートル,幅約10メートル,吃水約1.4メートルで,航海速力は約10.5ノット。水素燃料電池,リチウム・イオン電池およびバイオ・ディーゼル燃料の3方式を導入し,推進モード選択により従来燃料船と比べCO2を53~100パーセント削減可能。2024年3月に竣工し,同4月より福岡県で運航を開始する予定。商船三井テクノトレードが昨年6月に建造発表したもので,同社や本瓦造船出資のMOTENA-Seaが所有し,関門汽船が運航を担当する。飛行機のコックピットをイメージしたという丸みのある船首部が特徴。不定期航路の旅客船をはじめ自治体や企業の利用などを想定している。
(商船三井)