●日本財団 無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」移動型陸上支援センター完成

 日本財団は,2020年から実施している「無人運航船プロジェクトMEGURI2040」の一環で,去る2月5日,運航船を陸上から遠隔でモニタリングし支援する移動型陸上支援センターの完成を発表し,メディアに披露した。陸上支援センターは常設型が昨年完成しているが,災害時の機能喪失などを防ぐため移動型施設が必要とされ,エアストリーム社のトレーラー型キャンピングカー(全長7メートル)を改造,各種情報を実船と共有しモニターする航海および機関関係機器やディスプレイをコンパクトに配置した。この装置で4隻の運航をモニターしてサポートでき,非常時には1隻のリモート操船が可能。航海と機関別にそれぞれ1隻ずつのリモートもできるという。写真はその内外。次代を担う子供たちに夢や希望を感じてもらえるように,内装は基地風にアレンジ,外装は左右で昼夜の無人運航船や魚,通信衛星などを描き,絵本のようなわくわく感を演出した。無人運航船プロジェクトは,2025年度で第2ステージとして社会実装に向け離島航路フェリーやRORO船,コンテナ船など4隻による最長9カ月の長期実証実験を予定している。社会実装によって船員の負荷低減や安全運航の向上に期待がかかる。

                           (編集部)