●潜水艇「はくよう」などふね遺産に認定
日本船舶海洋工学会ふね遺産認定実行委員会は去る9月,第8回ふね遺産認定結果を発表し,同13日に認定式を行なった。今回決まったのは潜水艇「はくよう」,世界一周ヨット「海連」,捕鯨船「第十六利丸」の3件で,所有者に認定書,認定プレートを贈呈した。“はくよう”は1971年川崎重工が大陸棚開発用に建造した有人潜水作業船の第1船で,42年間の運航で潜航回数8,134回という記録を残している。現在鹿児島市が所有し,同市の水族館で展示されている。海連は1991 ~ 92年に,今給黎教子氏が日本女性で初めて単独無寄港世界一周航海を成し遂げたヨットで,同氏が所有し,現在保管場所を整備している。第十六利丸は捕鯨母船を中心とした事業船団で使用されたキャッチャーボートで,1958年林兼造船で竣工し大洋漁業などで使用された。現存する2隻のうちの一隻として石巻市が所有し,おしかホエールランドで展示されている。ふね遺産は,歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を認定し,文化的遺産として次世代に伝える目的で実施されている。
(いおワールドかごしま水族館)