●豪企業が圧縮水素運搬船「H2ネオ」を開発
豪プロヴァリス・エナジーは12月12日,26,000立方メートル型圧縮水素運搬船H2ネオH2neoを開発し,アメリカ船級協会(ABS)から設計承認(Design Approval)を取得したと発表した。このタイプの設計承認は世界で初めて。同社では2021年にH2ネオと,120,000立方メートル型のH2マックスH2Maxの2タイプの水素キャリアの基本承認(Approval in Principle)をABSから授与されており,今回H2ネオの設計承認に至った。船体内に円筒形水素タンク2基を左右に搭載し,常温輸送のため容器の設計圧力を250バール(bar)とした。これにより貨物水素のボイルオフ(気化)や損失を防ぎ,航海中の断熱や冷却の必要もないという。今後2023年中に造船所を選定して建造契約を締結し,26年からの水素輸送開始を目指す。さらに12万立方メートル型H2マックスと圧縮水素貯蔵バージの開発も進める。
(PROVARIS ENERGY)