●HD韓国造船海洋開発の原子力コンテナ船

 韓国の造船持ち株会社HD韓国造船海洋開発(HD KSOE:HD Korea Shipbuilding & Offshore Engineering)は2月13日,小型モジュール式原子炉(SMR:Small Modular Reactor)を搭載する原子力コンテナ船の設計を初公開したと発表した。公開したのは米ヒューストンで同12日開催の「海事向け新原子力ヒューストン・サミット」の場。同社はすでにSMR搭載15,000TEU型コンテナ船の設計基本承認をABS(アメリカ船級協会)から取得済み。原子力船は排気や燃料タンク設備が不要なため,その分コンテナ積載数を増加でき経済性が向上。ステンレスと軽水による二重タンク式放射線遮蔽システムにより安全性を確保した。蒸気ベースの既存推進システムに替え,超臨界二酸化炭素ベースのシステム(ベーカーヒューズ社と共同開発)の採用で,熱効率が約5パーセント向上するという。同社は実証施設を建設し安全性を検証する計画で,2030年までの商業化を目指す。

                         (HD HYUNDAI)