カナダ海軍向けリバー級CSCの建造を開始
6月28日にカナダのアーヴィン造船所で,カナダ海軍向けの新型水上戦闘
艦,CSC(Canadian Surface Combatant)ことリバーRiver級フリゲイトの建造
工程がスタートした。
これと併せて艦名に関する発表があり,1番艦はフレイザーFraser,2番艦
はサン・ローランSaint-Laurent,3番艦はマッケンジーMackenzieと命名する
ことが明らかにされた。いずれも,伝統的な艦名であると同時に河川の名前で
もあり,それぞれ太平洋,大西洋,北極海に通じる河川にちなんでいる。NATO
向けの艦種記号はDDGHとなる。
既報のようにタイプシップは英海軍の26型GCS(Global Combat Ship)で,
排水量8,000t,全長151.4メートル,幅20.75メートル,最大速力27ノット,航
続距離7,000浬。対空多機能レーダーとしてロッキード・マーチン製の
AN/SPY-7(V)レーダーを搭載するほか,共同交戦能力(CEC:Cooperative
Engagement Capability)にも対応する。予定建造隻数は15隻で,2040年まで
に9隻,2050年までに残る6隻を納入する予定。
ロッキード・マーチンは6月に米海軍から,同級向けのシステム設計,分
析,ソフトウェア開発,兵站支援業務に関する修正契約を2,833万ドルで受注
した。また,L3ハリス・テクノロジーズはアーヴィン造船所から,同級向けの
プラットフォーム管制システム(IPMS:Integrated Platform Management
System)と管制・計装システムを3億1,400万カナダ・ドルで受注した。
(Canadian Government 2024/6/28,DoD Contracts 2024/6/28,Irving
Shipbuilding 2024/6/20)