豪原潜導入計画が明らかに
3月13日に行なわれたアメリカ,イギリス,オーストラリアによる会合の席
で,AUKUS合意の下で推進するオーストラリア海軍向け原潜導入計画の詳細が
明らかにされた。
まずオーストラリア海軍は2030年代の初頭に,米海軍のヴァージニア
Virginia級を5隻(確定3隻,オプション2隻)取得する。またアメリカにお
ける原潜建造産業基盤を強化するため,オーストラリアが一部の資金を分担す
る(4年間で30億豪ドルを支出すると報じられている)。その見返りとして,
オーストラリアのASCをヴァージニア級攻撃原潜のサプライ・チェーンに組み
込む。
英海軍は,アステュートAstute級の後継となる新型攻撃原潜SSN(R)を建造
して,2030年代末期から受領を開始する計画を立てている。オーストラリア海
軍は,そのSSN(R)の派生型SSN-AUKUSを8隻,2030年代の初頭から建造開始
して,2040年代の初頭から配備を始める。これが,最初に取得したヴァージニ
ア級を代替する。
SSN-AUKUSはイギリスの設計による艦だが,戦闘システムはアメリカ製とす
る。またミサイル用の垂直発射システム(VLS)を装備する。SSN-AUKUSはオー
ストラリアのASCで建造するが,一部のコンポーネントはイギリス製とする
(これは,ロールス・ロイスが担当する原子炉と,その関連部位が含まれると
考えられる)。