●液化CO2輸送実証試験船 三菱造船が建造

 三菱重工グループの三菱造船は2月2日,内航・外航船の船舶管理などを手掛ける山友汽船と,液化CO2(LCO2)輸送実証試験船の建造契約を締結したと発表した。三菱重工下関造船所江浦工場で建造し,2023年度後半に引渡しの予定。CO2の回収・有効利用・貯留(CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)技術の実用化を目指しているNEDOの「船舶によるCO2大量輸送技術確立のための技術開発および実証事業」に使用するため,同事業の受託者のひとつ(一財)エンジニアリング協会が,山友汽船から用船して運用する。食品用途のLCO2輸送船はこれまでにも建造実績があるが,CCUS目的の同種船は世界初となる見込み。CCUSはカーボン・ニュートラル社会実現の有効手段として注目されており,CO2を安全かつ低コストで輸送するLCO2船は需要の拡大が期待されている。

                            (三菱造船)