●三菱商事所有船に風力推進装置搭載へ

 ノルウェーのヤラ・マリン・テクノロジーズ(YMT)は6月21日,風力推進装置「ウインドウイングス」を,三菱商事保有の8万重量トン型撒積船ピクシス・オーシャンPyxis Oceanに搭載すると発表した。YMTとBARテクノロジーズ(BAR Tech)が開発した硬翼帆の初めての実船導入で,2023年初頭に改装後,同船は米穀物大手カーギルに用船される。ウインドウイングスは,スーパーヨットやマリンレジャー関連の設計およびエンジニアリング会社BAR Techが開発した硬翼帆で,海事業界向け排出削減ソリューションを推進するYMTがこれを高度な風力支援推進システムとしてまとめ,昨年11月にDNVによる基本承認(AIP)を取得した。高さ45メートルのウインドウイングスを2基甲板に設置し,荷役中など帆を使用しない時はデッキ上に折り畳める構造になっている。風力推進と航路の最適化などの組合せにより,バルカーやタンカーなどで最大30パーセントの燃料消費削減を見込む。

                  (YARA MARINE TECHNOLOGIES)