三菱重工下関造船所で去る10月13日，大島商船高等専門学校（山口県周防大島）の練習船大島丸の進水式が挙行された。現有の同名船（228総トン，1993年竣工）の代船で４代目となる本船は，先代より大型化されてリチウム・イオン電池を搭載したハイブリッド電気推進方式を採用，船内発電機との並列運転による省エネ，接岸時のバッテリー給電による環境負荷低減のほか，船内騒音・振動を低減し居住環境の向上も期待できる。女子学生専用エリアや趣向を凝らした船内照明・内装デザイン，快適な学習・居住環境などを特長とし，災害時の支援船としての機能（給水，給電，支援物資輸送，居住設備提供）も有する。2023年３月中旬に引き渡され，４月から航海実習や運航・海洋に関する調査実験などに従事する予定。約370総トン，全長約56.3メートル，幅約10.6メートル，深さ約5.8メートル，航海速力12.5ノット，定員約60名。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（三菱造船）