●令和6年度海保関係予算の政府案が閣議決定

 12月22日,政府は令和6年度(2024年度)海上保安庁関係予算案を閣議決定した。海上保安庁関係予算の総額は2,611億円で,対前年度比1.07倍である。新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力強化に213.2 億円,新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力強化に146.3 億円が充てられるほか,強固な業務基盤能力強化に815.2 億円が充当されている。

 巡視船や航空機などの概要は以下のとおり。

 ◆新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力

 ▷新規

 ・大型巡視船 4隻:116億円   (PL型で令和9年度就役予定)

 ・巡視船搭載ヘリコプター 2機:0億円   (令和8年度就役予定,5年度補正着手)

 ▷継続

 ・ヘリコプター搭載型巡視船 1隻:0.04億円

 ・大型巡視船 6隻:97.1億円

 ・巡視船搭載ヘリコプター 2機:0億円

 ◆新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力

 ▷新規

 ・無操縦者航空機 2機:0億円   (令和7年度就役,5年度補正着手)

 ・無操縦者航空機の運用拠点の移転 9.4億円   (北九州空港へ移転,5年度補正を加え15.9億円)

 ・中型ジェット機 2機:0億円   (令和9年度就役予定,5年度補正着手)

 ・中型ヘリコプター 2機:0億円   (令和8年度就役予定,5年度補正着手)

 ▷継続

 ・無操縦者航空機 3機:100.3億円

 ・中型ヘリコプター 4機:15.8億円

 ・監視拠点の整備 2.7億円

 ・新技術活用のための調査研究 2.0億円

 ・ドローン対策資器材の整備 0億円

 ◆大規模・重大事案同時発生に対応できる強靱な事案対処能力

 ▷新規

 ・大型巡視船 1隻:13.2億円   (令和9年度就役)

 ◆海洋権益確保に資する優位性を持った海洋調査能力

 ▷新規

 ・新型測量船(高機能代替) 1隻:22.2億円   (令和9年度就役予定)

 ◆強固な業務基盤能力

 ▷新規

 ・ヘリコプター搭載型巡視船 2隻:25.2億円   (令和9年度就役予定,うち1隻5年度補正着手)

 ・小型巡視船 1隻:9.9億円  

 ・小型巡視艇 7隻:0億円   (5年度補正着手)

 ・巡視船搭載ヘリコプター 1機:0億円   (令和8年度就役,5年度補正着手)

 ▷継続

 ・ヘリコプター搭載型巡視船 2隻:44.6億円

 ・大型練習船 1隻:23.4億円

 ・小型測量船 1隻:6.5億円

 ・戦略的アセット管理による巡視船の長寿命化:7.8億円

 ・基地整備 20.1億円

 ・教育訓練施設の拡充:9.8億円