米海軍のFY2025 予算要求

 米バイデン政権は3月11日,2025会計年度の予算教書をリリースした。その
詳細は7月号で報じる予定なので,ここでは海軍の艦艇に関わる概略をまとめ
ておく。
 艦艇建造の分野では,戦闘艦6隻の新造を盛り込んでいる。内訳は,アーレ
イ・バークArleigh Burke級駆逐艦フライトⅢが2隻(65億ドル),コンステ
レーションConstellation級フリゲイトが1隻(7番艦,12億ドル),サン・
アントニオSan Antonio級揚陸艦フライトⅡが1隻(16億ドル)。潜水艦はヴ
ァージニアVirginia級攻撃原潜とディストリクト・オブ・コロンビアDistrict
of Columbia級戦略原潜を1隻ずつ(169億ドル)。
 ジェラルドR.フォードGerald R.Ford級空母の建造費は複数年にわたる分割
支出で,エンタープライズEnterprise CVN-80の8年目分と,ドリス・ミラー
Doris Miller CVN-81の7年目分,合計19億ドル。
 その他新顔に,海兵隊の小型揚陸艦LSM(Landing Ship Medium)の1番艦
(2億6,810万ドル)がある。
 航空機は,F-35Bが13機とF-35Cが13機(うち4機は海兵隊向け)など,総数
75機で166億ドルを要求。なお,極超音速飛翔体CPS(Conventional Prompt
Strike)に関する要求はなかった。
 このほか米ミサイル防衛局(MDA:Missile Defense Agency)は,イージス
BMD関連で13億ドルを要求。SM-3ミサイルはブロックⅡAを12発(4億9,140万ド
ル)の要求で,ブロックⅠBは調達打切りとしている。