タンカー大手上野トランステックとツネイシ・グループの三井E&S造船は６月19日，ヤンマーパワーテクノロジーとの共同研究開発により，水素エンジンを搭載可能なタンカー（5,000キロリットル型白油船）の設計で，日本海事協会（NK）からAiP（基本設計承認）を取得したと発表した。オイル・タンカーで液体水素燃料使用のAiP取得は世界で初めて。取得のポイントは，船舶燃料として極低温（沸点マイナス253度）の液体水素をより多量に貯蔵可能な点，電気推進用主機として水素焚きエンジン発電機を機関室に搭載するコンセプトである点など。NKが定める「水素燃料船ガイドライン―D部 水素を燃料として使用する船舶の安全に関するガイドライン（3.0.0）」の適用第１船となった。今後水素インフラが整備され次第，水素燃料船の建造が可能。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（上野トランステック）