シンガポール向けの艦が相次いで建造開始

 STエンジニアリングは10月22日に,シンガポール海軍向けMRCV(Multirole
Combat Vessel)の1番艦を起工した。ヴィクトリーVictory級ミサイル艇の代
艦として,2023年3月に6隻の建造を発表していたもの。
 なお,MRCVの砲射撃指揮システムと組み合わせて使用する電子光学センサー
と処理システムについて,サフラン・エレクトロニクス&ディフェンス製品の
採用が決まり,サフランから11月5日に発表された。
 それより先の10月11日に,シンガポール向けOPV(Offshore Patrol
Vessel)の1番艦について建造工程がスタートした。これは,独ファスマー製
のOPV80がベースで,ファスマーがリトアニアの西バルティック造船所と組ん
で4隻を受注,建造する。
 OPV80はすでにドイツの警察がポツダムPotsdam級として導入しているが,そ
ちらの主要目は全長86.02メートル,幅13.42メートル。ヴァルチーラ製ディー
ゼル(出力4,080kW)2基と電動機(出力600kW)2基で可変ピッチ・プロペラ
を駆動,速力21ノット。主兵装はボフォース57ミリ単装砲Mk3と12.7ミリ機
銃。ただし,シンガポール向けが同仕様になるかどうかは不明。(Jane’s
2024/10/23,Naval News 2024/10/23,Safran 2024/11/5)