●JR九州 日韓航路から撤退

 JR九州は12月23日,日韓航路を運航する子会社,JR九州高速船の船舶事業撤退を決めた。撤退の理由は,安全管理体制の見直しや船体のハード対策を外部専門家も交えて検討したが,対策を施しても船体亀裂発生の危険性を完全に払拭できず,確実な安全が担保できないと判断したこと。船体はアルミ合金製のため浸水部分の船首の補修,強度向上が難しいとされる。諸手続き,捜査の対応などが完了後に会社は精算する。同社は浸水を把握しながらQueen Beetle(2,582総トン,船客定員502人,2020年竣工)の運航を続けたなどとして,昨年8月13日から無期限で運休していた。JR九州高速船は2005年8月に設立され,博多〜釜山でジェットフォイルを運航。同船はジェットフォイルの代替として豪オースタル社で建造され,2020年9月に竣工したが,コロナ禍で日韓航路就航は2022年11月からとなった。

                          (JR九州高速船)