●水産庁の新しい漁業取締船「白嶺丸」「白鷲丸」揃って竣工

 水産庁の新型漁業取締船の白嶺丸と白鷲丸が,去る3月16日,三井E&S造船玉野艦船工場で2隻揃って引き渡された。白嶺丸は1993年竣工の先代(499総トン)の代船で,境港漁業調整事務所に配属。同型の白鷲丸は同庁で55年振りとなる新規建造船で,新たに新潟漁業調整事務所に配備された。近年とみに悪質化,巧妙化,広域化している外国漁船等による違法操業の増加に対応し,取締体制強化のため1隻増勢となった。船型を従来船より大型化して耐航性を向上,探照灯,長距離音響発生装置,電光掲示板,放水銃や監視カメラなど最新設備を搭載した。日本周辺海域での取締体制強化に大きく寄与することが期待される。913総トン,全長68.45メートル,幅10.6メートル,最大搭載人員31名(主機,出力,速力は非公表)。なお,現在同型3番船の白萩丸(1994年竣工の同名船の代船)も同所で建造中で,来年7月竣工の予定。

                           (三井E&S造船)