●ロシア帆船「セドフ」北極海ルートを走破

 世界最大級のロシア帆船セドフSedov(3,432総トン)が去る8~10月,帆船として141年振りに北極海ルート(北東航路)を走破した。航海は8月18日に極東のウラジオストクをスタート。その後ペトロパブロフスク,ペヴェク,サベッタに寄港,ヨーロッパ最東端のノヴァヤ・ゼムリャ諸島南端を通過し,10月18日ムルマンスクに到着した。2020年の北極の夏は異常に暖かく,前例のないほど海氷が少なかったことから可能になった。セドフ船長は,航海中ほとんど海氷を経験しなかったと語っている。連邦漁業庁所属のセドフは,1921年にドイツで建造された4檣バーク型帆船で,戦後賠償としてソ連に移った。今回の航海ではバルト海漁業船隊学校,カリーニングラード海事漁業大学,ムルマンスク州立工科大学の136人の候補生が乗っていた。

                   (MARINE ACADEMY)